特集 透析室の感染症へどう対応するか
【コラム】日本のPD は感染が少ない?
樋口 千惠子
1
1東京女子医科大学東医療センター内科
pp.628-629
発行日 2018年6月10日
Published Date 2018/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000506
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腹膜透析(peritoneal dialysis;PD)における感染症としては,透析患者の一般的な肺炎,肝・胆管系感染などの感染症もあるが,PD に特有なものはカテーテル出口・トンネル感染および腹膜炎である.2009 年より日本透析医学会の統計調査にPD の項目も追加されるようになり,本邦のこの二つの感染症については毎年調査されるようになった.なかでも腹膜炎は腹膜障害の原因となり,PD からの離脱,とくに早期離脱の原因となり,重症例では被囊性腹膜硬化症への進展や死亡など予後不良にもつながる重大な合併症であり,本コラムでは腹膜炎について述べたい.
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