特集 透析患者の余暇とレクリエーション
5.余暇活動としての運動・スポーツが身体,心理に与える影響
甲斐 裕子
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1公益財団法人明治安田厚生事業団体力医学研究所
キーワード:
身体活動
,
抑うつ
,
座位行動
,
低強度運動
,
透析療法
Keyword:
身体活動
,
抑うつ
,
座位行動
,
低強度運動
,
透析療法
pp.999-1005
発行日 2018年7月10日
Published Date 2018/7/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000605
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運動をはじめとした身体活動の多寡が,透析患者の予後に影響することが明らかになってきている.さらに,身体活動を高く保つことは,抑うつなどの心理的健康の悪化も防ぐ.とくに,余暇での運動・スポーツは,心理的な健康効果が高い.これは楽しさや達成感,人とのつながりといった心理社会的な要因によると考えられる.透析患者において,身体活動を高く保ち,座りすぎの生活習慣を見直すことは,心身の健康増進にとって大きな意味がある.一方,透析患者は運動習慣がなく低体力のことが多い.そのような場合は,ストレッチなどの低強度の運動から始め,徐々に歩数を増やすなど工夫することで,健康寿命を延ばし,QOL の維持向上に役立つと考えられる.
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