特集 透析患者の体力と認知力を考える―患者と家族が満足するキュアとケア
[各論]5.フレイルを予防する食事
加藤 明彦
1
1浜松医科大学医学部附属病院血液浄化療法部
キーワード:
フレイル
,
たんぱく質
,
ビタミン類
,
孤食
,
口腔保清
Keyword:
フレイル
,
たんぱく質
,
ビタミン類
,
孤食
,
口腔保清
pp.471-478
発行日 2018年5月10日
Published Date 2018/5/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000435
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地域居住高齢者では,フレイルにはたんぱく質摂取量の低下のみならず,朝食時たんぱく質摂取不足,脂肪摂取量の増加,孤食,口腔の問題などが関与する.一方,透析患者ではエネルギーおよびたんぱく質摂取不足がおもな原因である.透析時の栄養補給により,栄養および炎症指標,通常歩行速度などの身体機能が改善する.通常,高齢者では少なくとも1.0~1.2 g/kg 理想体重/day のたんぱく質摂取がフレイルの進行予防に必要である.したがって,十分な透析量およびポリファーマシー回避を配慮したリン吸着薬を組み合わせたうえで,必要なエネルギーおよびたんぱく質を摂取することが,透析患者のフレイル予防において重要である.
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