特集 透析患者の体力と認知力を考える―患者と家族が満足するキュアとケア
[各論]4.実地レベルで栄養介入が必要な患者を見つける
神田 英一郎
1
1川崎医科大学医学部特任教授
キーワード:
アルブミン
,
炎症
,
protein energy wasting
,
透析
,
栄養評価
Keyword:
アルブミン
,
炎症
,
protein energy wasting
,
透析
,
栄養評価
pp.465-470
発行日 2018年5月10日
Published Date 2018/5/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000434
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透析患者では低栄養に慢性炎症や動脈硬化性疾患が合併しやすく,生命予後に影響するため,低栄養患者を早期に発見し治療する必要がある.透析患者の低栄養状態は,protein energy wasting として定義され,低アルブミン血症などの生化学検査,体格,筋肉量,そして食事摂取量の低下をもとに診断される.透析患者の栄養状態を評価するためには,透析患者に特有の病態を考慮に入れた,複合的な栄養指標が有用であり,SGA,MIS,GNRI,SI などが使用されている.栄養指標には日本人透析患者にそのまま適用することが難しい場合があるため,日本人のデータに基づいた栄養指標の開発が必要である.
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