雑誌文献を検索します。書籍を検索する際には「書籍検索」を選択してください。

Sogo Rehabilitation Volume 52, Issue 11 （November 2024）

総合リハビリテーション 52巻11号（2024年11月発行）

Japanese English

入門講座あなたは知っていますか？　現場で必要な医療知識・技術・3

栄養 Basic skills to be useful in the medical and nursing care: nutrition 吉村芳弘 ¹ Yoshihiro Yoshimura ¹ ¹熊本リハビリテーション病院サルコペニア・低栄養研究センター ¹Center for Sarcopenia and Malnutrition Research, Kumamoto Rehabilitation Hospital キーワード：低栄養 , フレイル , サルコペニア , たんぱく質 , リハビリテーション栄養 Keyword: 低栄養 , フレイル , サルコペニア , たんぱく質 , リハビリテーション栄養 pp.1187-1196

発行日 2024年11月10日 Published Date 2024/11/10

DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552203263

PDF(998KB)

有料閲覧

Abstract 文献概要
1ページ目 Look Inside
参考文献 Reference

　高齢者の低栄養の歴史は，“病院”が誕生した中世までさかのぼる．さらに1853〜1856年のクリミア戦争で負傷した兵士が，病院で飢えに苦しんでいることをナイチンゲールが訴えている^1）．

　1974年にはButterworthが入院高齢者の低栄養の実情を世界で初めて世に示した．彼の論文“The skeleton in the hospital closet”は，センセーショナルなタイトルも相まって，現代における高齢者の低栄養という暗闇の存在に光をあてることとなった^2）．その光は弱々しく，おぼろげであったが，それまで長く閉ざされていた暗闇を照らすには十分であった．今から50年前，Butterworthはパンドラの箱を開けた．箱の名前は「入院高齢者の低栄養」であった．