特別企画 海外に行こう!
Is grass really greener on the other side?
出口 綾香
1
Ayaka Deguchi
1
1大阪公立大学大学院医学研究科形成外科学
pp.441-445
発行日 2023年4月10日
Published Date 2023/4/10
DOI https://doi.org/10.18916/keisei.2023040015
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はじめに
かつて日本は急速な高度経済成長期を迎え,先進工業国に飛躍し,高度なテクノロジーと治安の良さ,国民性から世界でも一目置かれるようになりました。「Made in Japan」の物が世界に流通し,医療においても日本の医療水準は非常に高く,日本人ならではの丁寧さと繊細さで,手術手技のレベルは高い評価を得ています。特に緻密さと繊細さが重要視される形成外科界からも,世界で活躍する先生方が出てきて,その素晴らしいご活躍は,日本の形成外科が世界から注目されるのに大きく貢献していることに論を待ちません。
しかし,たびたび海外の形成外科医に言われることは,「国際学会に参加するアジア人の中で,日本人は少ないよね」です。
これは以前,当雑誌内で取り上げていただいた形成外科NEXT(形成外科63 : 762-763, 2020)の記事でもお話しさせていただいたことですが,日本では発信力やアピール力が海外と比べて課題となっている現状や,英語に対する抵抗感,そしてコロナ禍であるという状況が,さらに日本の形成外科医を海外に出にくくしてしまっているのではと思います。
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