特別企画 海外に行こう!
海外に行って新たな自分に出会おう!
田中 里佳
1,2
Rica Tanaka
1,2
1順天堂大学大学院医学研究科再生医学
2順天堂大学医学部形成外科学講座
pp.436-440
発行日 2023年4月10日
Published Date 2023/4/10
DOI https://doi.org/10.18916/keisei.2023040014
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
私は,19歳まで米国で生まれ育ったジャパニーズアメリカン(日系二世)である。米国の大学(南カリフォルニア大学・医学部進学コース)に進学後は,当然ながらそこで医師になる道を歩んでいた。しかし,幼少期から日本に対する憧れが強く,日本人として日本人のための医療に携わりたいという思いを止められず,大学2年生の時に語学留学のため単身渡日し,早稲田大学の国際部に籍を置くことになった。当時の私は日本語が片言で大変だったが,何とか日本語の壁を乗り越えて,その後東海大学医学部に合格することができた。初めての留学先が日本であったことは,私の人生の大きな分岐点となった。
その後は,東海大学医学部5年生の時に米国のウェイクフォレスト大学に6カ月間,大学院在学中の2006年にニューヨーク大学に1年弱の留学を経験した。
最近は海外に行くことに魅力を感じない若者が多いと聞くが,それはとても残念なことだと思う。日常から一歩踏み出して,海外へ行くことで,まだ自分には見えていない世界を見ることができる。「見えていない世界」というと大げさではあるが,それは普段の生活の中では気付けない新たな自分や,さまざまな発見に出会う最良の機会になると考える。
Copyright© 2023 KOKUSEIDO CO., LTD. All Rights Reserved.