セミナールーム・心療内科
現存在分析:Being together with other in love
石田 行仁
1
1専売公社東京病院
pp.62-63
発行日 1970年2月1日
Published Date 1970/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914775
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自己とは何であるか,存在とは何であるかを,漠然とではあるが,ごくあたり前の状態で根底では了解している存在者としての人間を,現存在という。それ故,このような人間は存在の意味を問い求めることのできる存在者である。それと同時に,存在者としての自分の存在性を問われてもいる。存在とは何かと問うことと,自己何ものぞと問うことは表裏一体のことである。現(Dathere)は存在に向かって開かれていること,存在がそこで明るくなるといった公開性(Openness)を意味する。自分で関心している現存在の自分自身が実存にほかならない。
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