投稿論文 紹介
華岡青洲の撰による「奇方記聞」に関する研究
松木 明知
1
1弘前大学 大学院医学研究科麻酔科学教室
キーワード:
医学書誌
,
江戸期医学史
,
華岡青洲
Keyword:
Bibliography of Medicine
pp.164-172
発行日 2021年2月10日
Published Date 2021/2/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2021122639
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華岡青洲は非伝統的処方の奇方も十分に活用すべきと考えた。しかし、彼の奇方の研究に関しては、「禁方録」、「続禁方録」、「青囊秘録」の撰以外に知られていない。高弟本間玄調は、青洲の主著を「春林軒二十一種」として編集して奇方集の「奇方記聞」を収載した。しかし、目次にその名が欠落している。本写本がこれまで知られていなかった理由がここにある。著者はもう一本の「奇方記聞」の写本を発見して、両者を詳しく調査した。その結果「奇方記聞」は1828年までに成立し、73方の奇方を記した写本であることが分かった。
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