投稿論文 紹介
華岡青洲による"十四膏方"開発の経緯とその背景
松木 明知
1
1弘前大学 大学院医学研究科麻酔科学教室
キーワード:
医学書誌
,
軟膏剤
,
乳房腫瘍
,
薬学史
,
江戸期医学史
,
硬膏剤
,
華岡青洲
Keyword:
Bibliography of Medicine
,
Ointments
,
History of Pharmacy
,
Breast Neoplasms
pp.1139-1152
発行日 2021年10月10日
Published Date 2021/10/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2022003886
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1784年にオランダ流外科を学び始めたころ、華岡青洲の念頭には蘭館の外科医カスパル・シャムベルゲルの伝えた17膏方があった。数年を掛けて青洲はこれと諸書から計14の膏方を取捨選択した。14の数字は李靖の十二辰陣の陣数に因むものであった。青洲はこの発想を吉益東洞の処方十二律方から得た。十二律は古代中国の音階である。青洲は当初ラテン語名で膏方を呼んでいた。しかし、門人の理解に難があったので1805年か1806年に漢字二字からなる十二辰陣の陣名で呼称した。"十四膏方"開発の経緯と背景について論じた。
Copyright© 2021 KOKUSEIDO CO., LTD. All Rights Reserved.