投稿論文 原著
フルルビプロフェンアキセチルは分離換気中の肺虚脱後低血圧を抑制する
久野 有香
1
,
丸中 淳
,
波戸 章郎
,
加藤 洋海
1兵庫県立がんセンター 麻酔科
キーワード:
Flurbiprofen
,
開胸術
,
血圧
,
術中合併症
,
前投薬
,
低血圧
,
肺切除
,
分散分析
,
ランダム化比較試験
,
分離肺換気
Keyword:
Analysis of Variance
,
Flurbiprofen
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Hypotension
,
Intraoperative Complications
,
Thoracotomy
,
Pneumonectomy
,
Premedication
,
Blood Pressure
,
One-Lung Ventilation
pp.586-593
発行日 2022年6月10日
Published Date 2022/6/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2022245825
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フルルビプロフェンアキセチル前投与が肺虚脱後の血圧低下に及ぼす影響を前方視的に検討した。肺切除術60症例を、対照群(C群)とフルルビプロフェンアキセチル投与群(F群)の2群に分けた。胸膜切開に伴う肺虚脱後、C群の平均動脈圧は有意に低下したが、F群の血圧低下はなく、開胸10分後-40分後まで有意な群間差を示した。両群のフェニレフリン投与量も、開胸10分後-60分後まで群間差を示した。肺虚脱後の血圧低下はフルルビプロフェンアキセチルの前投与によって有意に抑制されたことから、血圧低下の発現機序にはプロスタグランジン産生系の関与が示唆された。
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