投稿論文 症例対照研究
小児腹腔鏡下鼠径ヘルニア根治術における超音波ガイド下腹壁ブロックの鎮痛効果 皮下局所浸潤麻酔との比較検討
品川 育代
1
,
武田 泰子
,
藤谷 太郎
,
高石 和
1愛媛県立中央病院 麻酔科・集中治療科
キーワード:
術後痛
,
神経ブロック
,
鼠径ヘルニア
,
腹腔鏡法
,
鎮痛法
,
時間因子
,
浸潤麻酔
,
後向き研究
,
インターベンショナル超音波診断
,
Ropivacaine
,
腹壁
,
Levobupivacaine
,
Kaplan-Meier法
,
ヘルニア縫合術
Keyword:
Analgesia
,
Anesthesia, Local
,
Retrospective Studies
,
Ultrasonography, Interventional
,
Hernia, Inguinal
,
Time Factors
,
Nerve Block
,
Pain, Postoperative
,
Ropivacaine
,
Levobupivacaine
,
Laparoscopy
,
Herniorrhaphy
,
Abdominal Wall
,
Kaplan-Meier Estimate
pp.589-595
発行日 2021年6月10日
Published Date 2021/6/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2021256335
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腹腔鏡下鼠径ヘルニア根治術(laparoscopic percutaneous extraperitoneal closure:LPEC)における超音波ガイド下腹壁ブロックの有用性について、後方視的に比較検討を行った。2015年から2018年の間に当院で施行された42症例について、腹壁ブロック(腹直筋鞘または腹横筋膜面ブロック)施行群をB群(n=20)、局所浸潤麻酔施行群をL群(n=22)に分類し、術後痛、初回鎮痛薬投与までの時間、術後悪心・嘔吐(postoperative nausea and vomiting:PONV)の有無について検討した。帰室直後の痛みの訴えはB群で有意に少なく(P=0.0001)、初めて痛みを訴えるまでの時間もB群で有意に長かった(P=0.009)。一方、初回鎮痛薬投与までの時間、PONVに関しては有意差を認めなかった。LPECの術後鎮痛において、超音波ガイド下腹壁ブロックは術後早期の痛みを軽減する可能性がある。
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