発行日 2003年6月1日
Published Date 2003/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2003301964
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脊椎疾患36例(男22例,女14例,平均54歳;A群)に対して術中硬膜外カテーテル挿入により塩酸モルヒネを投与し,非投与10例(男9例,女1例,平均57歳;B群)と比較した.手術終了から鎮痛薬初回使用迄の時間はA群880分,B群85分で,A群が有意に長く,6例は術後鎮痛薬を必要としなかった.鎮痛薬使用回数は術後24時間以内がA群1.4回,B群3.5回とA群が有意に少なく,術後24~48時間は各々1.4回,1.3回で有意差がなかった.又,A群でモルヒネ注入量4mgと2mgに分けて検討したが,術後鎮痛薬使用及び疼痛スケールに有意差はなかった.副作用は嘔気がA群4ml投与6例,2ml投与5例,B群1例,頭痛がA群4ml投与1例であった.麻酔覚醒遅延はA群の1例に認めたが,塩酸ナロキソン投与で問題なく覚醒し,病棟帰室後も特に副作用はなかった
©Nankodo Co., Ltd., 2003