投稿論文 紹介
佐藤持敬編「華岡氏遺書目録」と本間玄調撰「春林軒二十一種」
松木 明知
1
1弘前大学 大学院医学研究科麻酔科学教室
キーワード:
医学書誌
,
目録
,
江戸期医学史
,
華岡青洲
,
本間玄調
Keyword:
Bibliography of Medicine
,
Catalogs as Topic
pp.781-789
発行日 2021年7月10日
Published Date 2021/7/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2021264973
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1861年に佐藤持敬は華岡青洲の「華岡氏遺書目録」を編集し59種の著述を収載した。書写によって異名同書、同名異書が出現していた学習上の支障を改善するためであった。佐藤の編集はずさんであったが、青洲に関連した多くの書名を伝えたことに意義がある。本間玄調は、1850年に佐藤に先んじて青洲の著述の混乱を憂い、青洲自身の著述を選定・分類して「春林軒二十一種」と題した。しかし、実質的編者の小林定誠が目次に「奇方記聞」など2書を書き落したため、本来は"春林軒二十三種"と題すべきであった。今後はこれらを中心に華岡青洲の医学と思想の研究を進めるべきであろう。
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