投稿論文 紹介
岩田三谷による「麻薬考」の剽窃
松木 明知
1
1弘前大学 大学院医学研究科麻酔科学教室
キーワード:
医学書誌
,
薬剤処方
,
全身麻酔
,
麻酔剤
,
ひょう窃
,
江戸期医学史
Keyword:
Anesthesia, General
,
Anesthetics
,
Bibliography of Medicine
,
Plagiarism
,
Drug Prescriptions
pp.173-178
発行日 2021年2月10日
Published Date 2021/2/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2021122640
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中川修亭は1796年に麻酔薬14方の処方を収めた写本「麻薬考」を編集した。これに1810年以降6方が追加されて改訂された。このため武田本、宗田本を含むさまざまな写本が誕生した。1826年岩田三谷は「秘薬考」を出版したが、麻酔薬24方と解醒剤1方が収められている。これは武田本から14方、宗田本から6方を転載し、さらに岩田が5方を加えたものである。つまり「秘薬考」は「麻薬考」の剽窃本である。この間の事情について考察を加えた。
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