投稿論文 紹介
"華岡青洲墓誌銘"と"内外合一"
松木 明知
1
1弘前大学 大学院医学研究科麻酔科学教室
キーワード:
伝記
,
江戸期医学史
,
麻沸散
,
華岡青洲
,
仁井田好古
Keyword:
Biographies as Topic
pp.646-656
発行日 2022年6月10日
Published Date 2022/6/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2022245834
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紀州藩の儒者仁井田好古が"華岡青洲墓誌銘"を1835年に撰した。青洲の事績を伝える最古の詳細な資料である。この墓誌銘が基本となってその後の伝記が編まれた。しかし、同時に謬見を生む契機となった。その謬見とは標語"内外合一活物窮理"と麻沸散の呼称である。標語の前半"内外合一"は青洲の言葉ではなく、仁井田の造語と誤解によるものであった。また仁井田は"通仙散"を麻沸散の別名としたが、青洲はこの呼称を用いなかった。
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