投稿論文 紹介
華岡青洲の"活物窮理"は何を意味するか
松木 明知
1
1弘前大学 大学院医学研究科麻酔科学教室
キーワード:
用語法
,
江戸期医学史
,
気血水
,
華岡青洲
Keyword:
Terminology as Topic
pp.1224-1241
発行日 2020年11月10日
Published Date 2020/11/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2021050836
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華岡青洲の標語"活物窮理"は"生体の実験・研究"を意味するとされているが、この解釈は呉秀三が"活物"を"生きているもの(こと)"と誤解した結果である。この標語は"物"つまり"気・血・水"の円滑な循行を図ることが疾病を治療し、患者本来の寿命を全うさせることができるとする意である。この金言には青洲が強い影響を受けた吉益東洞の医師にできることは疾病を治療するだけであるとの考えが包摂されている。
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