投稿論文 症例
高齢者の後頭部に発生した巨大易出血性悪性増殖性外毛根鞘性腫瘍の1例
簑原 沙和
1
,
宮邉 健太
,
青木 絢子
,
黒木 知明
,
大草 健弘
,
矢持 淑子
,
門松 香一
1昭和大学 医学部形成外科学講座
キーワード:
MRI
,
頭頸部腫瘍
,
皮膚移植
,
頭部CT
,
毛根鞘腫
Keyword:
Magnetic Resonance Imaging
,
Skin Transplantation
,
Head and Neck Neoplasms
pp.1209-1216
発行日 2021年10月10日
Published Date 2021/10/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2022021373
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85歳男性。易出血性の後頭部巨大皮膚腫瘍を主訴とした。Hb5.4g/dLと高度貧血を認め輸血を要した。血液検査でSCC抗原高値で、MRI、3mmパンチ生検より比較的高分化な有棘細胞癌(SCC)T2N0M0 c Stage IIと診断し、全身麻酔下でセンチネルリンパ節生検および全摘出術を行った。皮膚欠損部は人工真皮を貼付した。病理組織学的所見より腫瘍は悪性増殖性外毛根鞘性腫瘍(MPTT)と確定診断した。リンパ節に明らかな転移や壊死はなかった。皮膚欠損部の再建は左大腿部外側から採皮して分層植皮を行った。術後6ヵ月現在、再発や転移はない。
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