投稿論文 症例
腫瘍内出血を伴いショック状態に陥った巨大びまん性神経線維腫の1例
嶋崎 仁孝
1
,
匂坂 正信
,
水村 奈央
,
猪爪 隆史
,
冨田 央澄
,
田原 一平
,
百澤 明
1山梨大学医学部附属病院 形成外科
キーワード:
止血帯
,
ショック-出血性
,
神経線維腫
,
術前評価
,
大腿
,
X線CT
,
免疫組織化学
,
三次元イメージング
Keyword:
Shock, Hemorrhagic
,
Immunohistochemistry
,
Tourniquets
,
Thigh
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Neurofibroma
,
Imaging, Three-Dimensional
pp.87-94
発行日 2021年1月10日
Published Date 2021/1/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2021131244
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症例は76歳女性で、右下腿の腫瘤増大に伴う歩行困難を主訴とした。神経線維腫症I型の既往があり、幼児期より経過観察されていた右大腿部の腫瘤が転倒を契機に増大した。入院時には右大腿部に41×21×9cm大で基部が約10×9cm大の有茎性の巨大腫瘤を認め、血管造影所見では大腿動脈と大腿深動脈から右大腿の巨大血腫に向かう蛇行血管を多数認めたが、活動性の出血はみられなかった。び漫性神経線維腫の診断で血管塞栓術を行い、待機的手術の方針としたが、術後2日に腫瘤内の再出血をきたして出血性ショック状態に陥ったため、緊急手術を行った。ターニケット駆血下に腫瘍を切除し、術後は意識障害や血腫、再出血を認めることなく良好に経過した。
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