投稿論文 症例
眼瞼黄色腫と鑑別を要した類壊死性黄色肉芽腫の1例
榊原 倫子
1
,
池野屋 慎太郎
,
大石 正雄
,
横木 阿沙子
,
桑原 郁
,
渡部 雅子
,
永瀬 久仁
,
三浦 弘資
,
高橋 卓也
,
江角 知香
1松江赤十字病院 形成外科
キーワード:
黄色腫症
,
眼瞼
,
眼瞼疾患
,
再手術
,
再発
,
MRI
,
鑑別診断
,
類壊死性黄色肉芽腫
Keyword:
Eyelid Diseases
,
Eyelids
,
Reoperation
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Xanthomatosis
,
Recurrence
,
Diagnosis, Differential
,
Necrobiotic Xanthogranuloma
pp.95-101
発行日 2021年1月10日
Published Date 2021/1/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2021131245
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症例は53歳女性で、眼瞼の腫瘤を主訴とした。高脂血症と成人発症喘息の現病歴があり、両上眼瞼外側に皮下可動性良好で黄色平坦な皮膚腫瘤を認めた。MRI所見では両眼窩外側にT1で低信号、T2で淡い高信号を示す1cm大の結節を認めたが、涙腺との関連はなく、眼瞼黄色腫の疑いで全摘出を行うも確定診断に至らなかった。その後も腫瘤の再発、増大傾向を繰り返したが、3回目手術時の病理組織学的所見でxanthogranulomatous lesionを認め、類壊死性黄色肉芽腫と診断した。病理組織学的に炎症性病変の可能性もあったため、残存病変に対してステロイドの局所注射を行った。その結果、術後8ヵ月時点で腫瘍は残存するも拡大徴候は認めない。
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