特集 形成外科「チャンピオン」症例集
経皮的骨切り法を用いた仮骨延長術を施行した両側第4中足骨短縮症の1例
荒田 順
1
1国立病院機構京都医療センター
キーワード:
X線診断
,
骨切り術
,
術前評価
,
仮骨延長法
,
骨癒合(骨折治癒以外)
,
中足骨短縮症
Keyword:
Osteotomy
,
Radiography
,
Osteogenesis, Distraction
pp.31-37
発行日 2021年1月10日
Published Date 2021/1/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2021131238
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症例は12歳女児で、両側第IV趾の短趾変形の整容的改善を希望した。X線検査で両側第4中足骨の骨端線の早期閉鎖を認めたが、他の合併症状や歩行などの機能的な問題はなく、特発性の中足骨短縮症と診断して経皮的骨切法を用いた仮骨延長術を行った。早期治療の強い希望により両側同時に手術を行い、1日あたり0.5mmで延長を開始したところ、術後30日で目標延長距離に達し、術後37日に骨癒合を確認、術後48日に創外固定抜去可と判定した。術後1年3ヵ月経過時点で両側第IV趾に軽度の伸展障害を認めるも、屈曲は十分可能であり、整容的にも機能的にも良好な結果が得られた。術後5年経過現在、運動系のクラブに所属し、問題なく学校生活を過ごしている。
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