術前画像診断が困難であったWunderlich症候群の1例

Wunderlich症候群は片側子宮腟部閉鎖を伴うMüller管癒合異常による症候群である。われわれはOHVIRA症候群と術前診断し開窓術を行ったが，術後に病理診断よりWunderlich症候群と診断した一例を経験した。Wunderlich症候群の術前診断は画像検査による形態の把握にてなされることが多いが，OHVIRA症候群は形態が類似しており鑑別が困難な場合がある。Wunderlich症候群では開窓術で将来の周産期予後に影響する可能性があるため，詳細に術前の鑑別診断を行うことが重要と考えられた。