State of the Art
術前診断が困難であったserous cystadenomaの1例
原 和生
1
,
水野 伸匡
1
,
高木 忠之
1
,
澤木 明
1
,
澤井 勇悟
1
,
小林 佑次
1
,
松本 和也
1
,
山北 圭介
1
,
杉森 聖司
1
,
坪井 順哉
1
,
中村 常哉
2
,
田近 正洋
2
,
河合 宏紀
2
,
清水 泰博
3
,
佐野 力
3
,
谷田部 恭
4
,
細田 和貴
4
,
山雄 健次
1
1愛知県がんセンター消化器内科
2愛知県がんセンター内視鏡部
3愛知県がんセンター消化器外科
4愛知県がんセンター遺伝子病理診断部
pp.578-583
発行日 2008年11月15日
Published Date 2008/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100100
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患者 39歳,女性
主訴 心窩部痛
既往歴 特になし
現病歴 2007年7月頃から心窩部痛を自覚していた.経過観察をしていたが,自覚症状が改善されないため,同年11月に近医を受診した.腹部超音波検査にて膵体尾部に囊胞性病変を指摘され,精査加療目的にて当院に紹介となった.
現症 腹部平坦・軟で圧痛を認めず,そのほか特記すべきことはない.
入院時検査成績 血液・生化学検査では異常所見を認めず,CEA,CA19-9,エラスターゼIなども正常値であった.
腹部超音波検査 膵体尾部に24.9×21.9mm大の囊胞性病変を認めた(図1).形態は類円形で囊胞内部の構造は確認できなかった.
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