臨床経験
若年女性に発症した卵管捻転3症例の臨床的検討
浅見 里紗
1
,
武内 享介
1
,
澤田 幸介
1
,
嘉納 萌
1
,
白國 あかり
1
,
吉田 愛
1
,
北尾 敬祐
1
,
杉本 誠
1
,
森田 宏紀
2
R. Asami
1
,
K. Takeuchi
1
,
K. Sawada
1
,
M. Kano
1
,
A. Shirakuni
1
,
A. Yoshida
1
,
K. Kitao
1
,
M. Sugimoto
1
,
H. Morita
2
1神戸医療センター産科婦人科
2甲南医療センター産婦人科
pp.1477-1481
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002379
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卵管捻転は若年者に生じることが多く,妊孕性温存の観点からは速やかな診断が必要となる。筆者らは3例の若年性卵管捻転を経験し術前診断に関して検討した。1例は卵管留水症の捻転で,症状発現後5日目に手術となり卵管切除を行った。ほかの2例は傍卵巣囊腫による捻転で,下腹部痛発現から2日以内に手術を行い卵管の温存が可能であった。卵管捻転は3~4cmと比較的小さい囊胞でも捻転する場合があり,症状発現から手術までの時間が短ければ卵管温存の可能性があるので,若年女性の急性腹症の鑑別疾患として念頭において診療をする必要がある。
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