特集 産婦人科医が知っておくべき新生児マススクリーニング
各論
1.アミノ酸代謝異常症
石毛 美夏
1
M. Ishige
1
1日本大学医学部小児科学系小児科学分野
pp.671-676
発行日 2024年7月1日
Published Date 2024/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003010
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新生児マススクリーニングのアミノ酸代謝異常症の対象疾患は,フェニルケトン尿症,メープルシロップ尿症,ホモシスチン尿症,シトルリン血症Ⅰ型とアルギニノコハク酸尿症の5疾患であり,自治体によりシトリン欠損症が追加される。産科医療機関が要精密検査の連絡を受けた際には,陽性になっている指標と疾患,児の全身状態や哺乳状態を速やかに確認する。急性増悪のあるメープルシロップ尿症,シトルリン血症Ⅰ型とアルギニノコハク酸尿症では,結果判明時にすでに発症し,緊急な対応を要する場合もあることに注意が必要である。すべての疾患に対して可能な限り早く小児科の専門医療機関を受診させ,必要な児には早期診断・早期治療を行う必要がある。
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