診療
分娩時に診断される常位癒着胎盤に対する新たな子宮温存手技―TURIP法―
二井 理文
1
M. Nii
1
1三重大学医学部附属病院産科婦人科
pp.75-79
発行日 2024年1月1日
Published Date 2024/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002834
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近年,癒着胎盤の増加に伴い,前置胎盤を伴わない癒着胎盤(常位癒着胎盤)も増加している。常位癒着胎盤は,分娩前に診断することがしばしば困難であり,出血コントロールのため,ときに子宮摘出術による妊孕性喪失を余儀なくされる。われわれは,妊孕性温存の可能性を高めるための新たな手技として,事前の準備や高度な技術が不要で,かつ安価に施行可能である新たな子宮温存手技としてTURIP(tourniquet, uterine inversion and placental dissection)法を考案したため紹介する。
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