外科医に必要な産婦人科common diseaseの知識・10
常位胎盤早期剥離
芳賀 勇
1
,
岡村 州博
1
Takeshi HAGA
1
1東北大学医学部産婦人科
pp.363-364
発行日 1999年3月20日
Published Date 1999/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903558
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はじめに
正常の位置に付着した胎盤が,児の出生前に剥離することを常位胎盤早期剥離という.原因は不明であり,多くの場合発症が突然であるので予測も予防も困難である.発症後,多くは急激な経過をたどり,出血性ショックに陥るものもある.したがって,本症では早期診断,早期治療が重要であり,発症から治療開始までの時間が母児の予後を大きく左右する.一般に常位胎盤早期剥離のgolden timeは発症後5〜6時間以内と言われるが,稀には発症直後から母体ショックに陥るような症例も存在する.
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