原著
子宮頸部細胞診における液状化検体細胞診3方法の比較検討とp16/Ki67二重免疫染色の有用性の検討
-―ピットフォールとトラブルシューティングについて―
岩城 豊
1
,
小田切 哲二
1
,
岩城 久留美
1
,
中嶋 えりか
1
,
箱山 聖子
1
,
吉田 俊明
1
,
佐藤 啓介
2
,
光部 兼六郎
1
Y. Iwaki
1
,
T. Odagiri
1
,
K. Iwaki
1
,
E. Nakajima
1
,
M. Hakoyama
1
,
T. Yoshida
1
,
K. Sato
2
,
K. Mitsube
1
1JA北海道厚生連旭川厚生病院産婦人科
2同 病理診断科
pp.1507-1515
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002805
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p16/Ki-67二重染色はCIN診断に有用と報告されている。今回われわれはLBCで免疫染色を問題なく施行可能か,また二重染色と組織診の一致率について検討するため,子宮頸部LBC施行後,コルポスコピー・生検および子宮頸部円錐切除術を行った30症例に対して,LBC標本に二重染色を行った。二重染色陽性例は16例/30例であったが,トレーナーによる再判定では5例の偽陰性を認めた。偽陰性の多くはKi-67の染色が薄れて判定困難であり,CIN3症例の陽性細胞数を調べたところ有意に経時的な抗原性減弱を認めた。精度管理のために染色時期や判定のトレーニングを要した。
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