今日の話題
在留外国人妊婦による出産
-―最近の動向―
西野 公博
1
,
山本 英子
1
K. Nishino
1
,
E. Yamamoto
1
1名古屋大学大学院医学系研究科医療行政学
pp.1501-1506
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002804
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
本稿では,在留外国人妊婦による出産(死産を除く)の最近の動向について述べる。世界の移民の動向と同じように,日本においても在留外国人は増加している。それに合わせて在留外国人妊婦による出産も増えており,日本における全出産に占める割合は2020年現在,約3.1%である。在留外国人とともに,在留外国人妊婦による出産も今後引き続き増加が見込まれる。在留外国人妊婦による出産は大都市を有する都道府県に過度に集中しており,その傾向は年々強まっている。パートナーは日本人男性よりも外国人男性が最近は多く,このことは,よりサポートが必要な外国人同士のカップルによる出産が増えていることを示している。在留外国人妊婦の国籍分布は近年,大きく変化したが,アジア国籍がその大半を占める。
Copyright © 2023, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.