特集 エストロゲン依存性疾患の診療ストラテジー
5.子宮筋腫に対する妊孕能温存手術の意義
熊切 順
1
J. Kumakiri
1
1東京女子医科大学産婦人科(教授)
pp.995-999
発行日 2023年10月1日
Published Date 2023/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002698
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
子宮筋腫は生殖年齢女性に発生する代表的な婦人科良性疾患であり,無症状から,様々な症状を呈する場合もある。子宮筋腫は不妊・不育症などの要因となることが知られており,ときとして合併妊娠に至った場合において早産や胎位異常などの周産期合併症の要因となる。妊孕能温存のための治療法としては子宮筋腫核出術が挙げられ,これらの問題の改善が期待できる。しかしその適応においての一般的な見解はなく,術後予後における問題も考慮する必要がある。本稿では子宮筋腫核出術を中心としてその適応と予後について概説する。
Copyright © 2023, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.