特集 図解 産婦人科医のための臨床遺伝学必修知識Ⅱ
1.NIPTの種類と原理・限界
鈴森 伸宏
1
N. Suzumori
1
1名古屋市立大学大学院医学研究科産科婦人科
pp.871-877
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002663
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非侵襲性出生前検査(NIPT)は,2013年4月より国内で10万件以上実施され,現在は日本医学会施設認証制度もとで実施されている。21・18・13トリソミーにおける陰性的中率は99.99%以上,陽性的中率は約90%と高い精度である。一方,DNAのリード数を増やすことにより,全染色体,染色体微細欠失・重複,単一遺伝子疾患など技術的に一部可能になる。近年は,NIPTのターゲット技術による特定の胎児染色体分析が実施され,海外では2015年から全ゲノムシーケンスによる胎児全染色体領域ゲノム解析が開始されており,国内でもニーズが高まることが予想される。
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