特集 図解 産婦人科医のための臨床遺伝学必修知識Ⅱ
2.流産染色体検査の方法と選択
小澤 伸晃
1
N. Ozawa
1
1医療法人財団仁寿会 荘病院
pp.879-884
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002665
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流産染色体検査は不育診療上,非常に有用な検査であるが,従来より行われてきたG分染法による解析では,検査成功率や母体細胞の混入などの問題があることが指摘されていた。近年,流産染色体検査として行われるようになったマイクロアレイや次世代シーケンサーによる解析では,G分染法が有する問題点を解決できる可能性がある一方で,均衡型構造異常は検出できないなどの注意点もあり,導入にあたっては各々の検査の特性を十分に理解する必要がある。また現在,流産染色体検査は一部公費負担となる場合もあることから,施行する際はその適応があるかどうかにも留意すべきである。
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