臨床経験
前児の頭蓋内出血を契機に判明した重症型血友病B確定保因者の妊娠・分娩管理
松本 培世
1
,
内山 美穂子
1
,
平久 進也
1
,
小阪 嘉之
2
,
森貞 直哉
3
,
篠澤 圭子
4
,
木内 英
4
,
船越 徹
1
M. Matsumoto
1
,
M. Uchiyama
1
,
S. Tairaku
1
,
Y. Kosaka
2
,
N. Morisada
3
,
K. Shinozawa
4
,
E. Kinai
4
,
T. Funakoshi
1
1兵庫県立こども病院産科
2同 血液・腫瘍内科
3同 臨床遺伝科
4東京医科大学臨床検査医学分野
pp.437-443
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002531
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血友病BはX連鎖性潜性遺伝(劣性遺伝)形式を示す血液凝固第Ⅸ因子の欠乏あるいは異常をきたす先天性出血性疾患である。患者は通常は男性である。変異をヘテロ接合体でもつ女性は保因者となり,血友病保因者は出血症状を有する人がいる。そのため,血友病保因者が妊娠した場合,詳細な問診,定期的な凝固系や凝固因子活性の測定,適切な分娩方法の選択,分娩時の出血への対応など慎重な妊娠・分娩管理が必要となる。今回,重症型血友病B確定保因者と判明した妊婦の妊娠・分娩管理を経験したため報告する。
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