やさしい目で きびしい目で・108
私も保因者
中村 かおる
1
1東京女子医科大学眼科
pp.1963
発行日 2008年12月15日
Published Date 2008/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410102559
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私は1型2色覚の保因者である。父が色覚異常であることは長男出産後に告白されるまでまったく気づかなかったが,わが子の色誤認にはすぐに気づいた。色名を覚えるのが遅く,紺色のTシャツを紫,えんじ色のさいころを黒と言い,TVゲームのお絵かき遊びでオレンジや茶と緑を混在させた。1/2の確率と理解していても,わが子への遺伝を目の当たりにしたときはショックであった。
初めはどうしていいかわからなかった。傷つけないようにと思いながらも,時には誤りを正さずにはいられなかったし,お絵かきなど予測される失敗に備えてそれとなく教えたりした。
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