診療
当科で経験した子宮頸部小細胞神経内分泌癌11例の後方視的検討
小林 まりや
1
,
中川 慧
1
,
上田 豊
1
,
木村 正
1
M. Kobayashi
1
,
S. Nakagawa
1
,
Y. Ueda
1
,
T. Kimura
1
1大阪大学大学院医学系研究科産婦人科学教室
pp.83-91
発行日 2023年1月1日
Published Date 2023/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002437
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子宮頸部小細胞神経内分泌癌は子宮頸癌のなかで極めて頻度が少なく,予後不良な組織型として知られており,標準治療が確立されているとはいいがたい。当院で治療を行った11例について後方視的検討を行った。Ⅰ期で発見された4例では長期生存を得ている一方で,ⅣB期で発見された5例では4例が診断後まもなく原癌死となった。ⅣB期の残りの1例は術前化学療法,手術加療,術後同時化学放射線療法を併用した集学的治療を行い,長期生存を得ていた。2年生存の6例中5例で再発なしの長期生存を得ており,予後改善のためには早期発見および初回治療時の徹底的な集学的治療が重要なことが示唆された。
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