特集 Rare tumorの最新知識
Ⅳ.外陰腫瘍
1.外陰癌・悪性黒色腫
中川 慧
1
,
上田 豊
1
,
木村 正
1
S. Nakagawa
1
,
Y. Ueda
1
,
T. Kimura
1
1大阪大学大学院医学系研究科産科学婦人科学
pp.879-885
発行日 2021年8月1日
Published Date 2021/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001814
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近年外陰がんは増加しており,HPV感染に関連するタイプと硬化性苔癬から発生するタイプに大別される。治療は手術療法が基本で,部位や浸潤度,性機能の温存の必要性などによってそれぞれの患者にあった術式を選択する。進行・再発がんに対しては,放射線や薬物療法が組み合わせて選択されるが,特に放射線治療後の再発については定まった治療がないのが現状である。近年悪性黒色腫に対しては,化学療法に加えて免疫チェックポイント阻害薬や分子標的薬などの新しい治療が保険承認されている。婦人科医にとって馴染みの薄いirAEや特徴的な副作用についても理解し,他科との連携体制を構築して治療にあたることが重要である。
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