増刊号 産婦人科処方のすべて─すぐに使える実践ガイド
産科編
VI 異常妊娠
切迫流産
鈴木 一有
1
,
伊東 宏晃
1
,
金山 尚裕
1
1浜松医科大学産婦人科
pp.251-253
発行日 2014年4月20日
Published Date 2014/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103729
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疾患の概要
流産とは,わが国では妊娠22週未満の妊娠中絶のことである.切迫流産とは,「胎芽あるいは胎児およびその付属物は全く排出されておらず,子宮口も閉鎖している状態で,少量の子宮出血がある場合」と定義されている.一般には妊娠初期に少量の子宮出血がある場合は「切迫流産」と診断される場合が多いと考えられる.その原因はさまざまであるが,妊娠12週未満の早期流産においては,胎児の染色体などの異常が多いとされ,妊娠12週以降の後期流産においては,絨毛膜羊膜炎や頸管無力症などが多いとされている.本稿では,早期流産の時期における切迫流産に対する治療について概説する.
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