臨床メモ
再び切迫流産の予後について
竹内 久弥
1
1順天堂大学産婦人科
pp.1034
発行日 1971年10月10日
Published Date 1971/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204502
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すでに本年の6月号のこの欄で切迫流産の予後に関するJohannsenの報告を紹介したが,今回はメルボルン大学のEvansら(Med. J.Australia, 2,165,1970)の調査結果を述べてみたい。それはEvansらが出血量と奇形発生率についても検討しており,その他の点でもJohann-senの結果と異なる報告をしているからである。
Evansらは3,082例の妊婦について,出血のため妊娠前半期に切迫流産の診断を受けた442例を切流群とし,残りのうち妊娠28週以降まで妊娠の持続したものを対照群とした。切流群はさらに,少量の出血(364例),医師から安静の必要のあることを指摘されたが入院の必要は認められない程度の出血(25例),および2日間以上の入院が必要であつた位の出血(53例)の3群に分けられた。
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