特集 子宮収縮抑制薬の長期投与はやめられるのか?―切迫早産管理のエビデンスと実践―
8.切迫早産に対する羊水検査のエビデンス
長谷川 雅明
1
M. Hasegawa
1
1倉敷中央病院産婦人科(顧問)
pp.725-728
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002202
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子宮内感染は早産の1/3に認められ,週数が早いほどその割合は高い。また臨床的絨毛膜羊膜炎に至ればその後の妊娠継続は困難であり,より前段階での診断が望まれる。血液検査や臨床所見では絨毛膜羊膜炎の診断精度は低く,より子宮内の状態を鋭敏に反映するものとして羊水検査が考えられる。測定項目のうちで検査精度が高く,短時間で結果が判明する検査としてインターロイキン6が挙げられる。インターロイキン6は内科―救急領域での検査需要もあり,多くの病院検査室で測定可能であることから子宮内感染の正確な診断に適していると考えられる。
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