特集 産婦人科 働き方改革へのロードマップ
4.タイムスタディから浮かび上がる医師の働き方2024年問題
西島 浩二
1
,
中川 慧
2
,
榎本 隆之
3
K. Nishijima
1
,
S. Nakagawa
2
,
T. Enomoto
3
1新潟大学医歯学総合病院総合周産期母子医療センター
2大阪大学医学部産婦人科
3新潟大学大学院医歯学総合研究科産科婦人科学
pp.27-32
発行日 2022年1月1日
Published Date 2022/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002016
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日本国内10大学に勤務する産婦人科医を対象に勤務実態調査(タイムスタディ)を行った結果,大学病院勤務医の30%が年間1,860時間以上の時間外労働を行っている実態が明らかになった。また,新潟県内で行ったタイムスタディでは,新潟大学産婦人科に勤務する医師の48%,関連病院に勤務する医師の29%が,年間1,860時間以上の時間外労働を行っていることが示された。「医師の働き方改革」が間近に迫った今,われわれが置かれている現状を広く公開し,国民に理解を求めることが必要である。安全な周産期医療体制の確立は,産婦人科単独で成し遂げられるものではない。行政とともにそれぞれの地域に見合った新たな体制作りが急務である。
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