特別記事
タイムスタディ研究の進展―タイムスタディによる看護業務の観測と構造化
清水 佐知子
1,2
,
大野 ゆう子
1
,
岩佐 真也
1
,
冨澤 理恵
1,3
,
尾島 裕子
1
,
林 剣煌
1
,
坂田 奈津美
1
,
大西 喜一郎
1
1大阪大学大学院医学系研究科総合ヘルスプロモーション科学講座
2神戸大学大学院国際協力研究科地域協力政策専攻
3千里金蘭大学看護学部基礎看護学講座
pp.551-557
発行日 2010年12月15日
Published Date 2010/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100484
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序に代えて
時間動作研究(time and motion study,またはmotion and time study)は,経営工学分野で発展してきた研究手法の1つであり,看護学・保健医療学領域では一般的にタイムスタディ(time study)という名称で知られている註)。タイムスタディとは,特定の人間の行動とその所要時間を測定する手法であり,測定されたデータは看護業務量の評価やワークフロー分析,動線分析などを目的として,また電子カルテシステムの導入といった病院内システム変更の評価指標作成のための資料として用いられており,国内外問わず多くの研究蓄積がある。
著者の1人である大野らは2004(平成16)年,本誌37巻4号にて「看護・医療の研究におけるタイムスタディ」と題する焦点を企画し,タイムスタディの歴史,具体的な測定手法,データ管理手法,集計手法について解説した(大野,2004;笠原ら,2004;石井ら,2004;稲邑,2004)
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