FOCUS 〔シリーズ〕産婦人科と「働き方改革」【第2回】
「医師の働き方改革」と学会の現在地
榎本 隆之
1
,
増山 寿
2
,
中川 慧
3
1新潟大学医学部産科婦人科学
2岡山大学大学院医歯薬学総合研究科産科・婦人科学教室
3大阪大学大学院医学系研究科産科学婦人科学教室
pp.808-814
発行日 2022年8月10日
Published Date 2022/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210765
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●2024年4月から始まる「医師の働き方改革」が実行されると,産婦人科医療機関,特に分娩を取り扱う施設はこれまでより多くの医師数を必要とすることになり,タスクシフトなどによる勤務の効率化,施設の集約化の議論は避けて通れない問題である.
●日本産科婦人科学会においては2019年6月に設立されたサステイナブル産婦人科医療体制確立委員会を中心に,医師の働き方改革と医療提供体制の課題に対応するための検討を進めており,労働時間のタイムスタディ,Q&A集の作成や好事例の収集などを通して産婦人科医の働き方改革に関する情報共有,発信を行っている.
●地域の周産期医療を取り巻く環境は各都道府県・市町村によって異なる.「医師の働き方改革」は地域に応じた対応が必要であることから,分娩取扱施設だけでなく,地方自治体・大学・医師会・学会・住民などの関係各所を巻き込んで早急に議論を尽くしていただきたい.
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