特集 図解 分子メカニズムから理解する婦人科がんの薬物療法
【各論】
Ⅱ 子宮頸部悪性腫瘍
1.補助化学療法(手術・放射線治療)
的田 眞紀
1
M. Matoda
1
1自由が丘ちあきレディースクリニック
pp.1486-1490
発行日 2021年11月30日
Published Date 2021/11/30
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001967
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子宮頸癌における化学療法は,進行・再発症例だけではなく,手術や放射線治療といった局所療法の補助療法として使用される場合がある。遠隔転移の抑制による予後改善が最も期待されている点であるが,局所療法による有害事象の抑制を目指して使用される場合もある。化学療法を補助療法として実施するうえでは,局所療法による根治性が担保されていることも重要である。補助化学療法の内容は,進行・再発子宮頸癌での治療で用いられる化学療法が行われてきたが,GOG240試験で全生存期間(overall survival;OS)を改善したベバシズマブ併用化学療法については,補助療法としての意義は明らかではない。しかし現在では,局所進行子宮頸癌における同時化学放射線療法(concurrent chemoradiotherapy;CCRT)にベバシズマブを併用する試験が実施され(RTOG0417),術前化学療法としてのベバシズマブ併用化学療法の報告もみられるようになってきた1)。
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