特集 排卵誘発のすべてⅠ non-ART編
10.卵巣過剰刺激症候群の予防と治療
黄 海鵬
1
,
髙井 泰
1
H. Fan
1
,
Y. Takai
1
1埼玉医科大学総合医療センター産婦人科
pp.1179-1187
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001903
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卵巣過剰刺激症候群(OHSS)は排卵誘発剤により発症する医原性疾患であり,卵巣腫大,腹水および胸水の貯留,血液濃縮などを呈し,血栓塞栓症や多臓器不全などにより危機的状態に陥る可能性もある。国内では日本産科婦人科(日産婦)学会のガイドライン1),日産婦学会生殖内分泌委員会報告2),厚生労働省の重篤副作用疾患別対応マニュアル3)などでOHSSの予防と対策について取り上げられおり,不妊治療の合併症として一番頻度が高く注意されている。本稿では一般的な病態や診断に続き,予防ではリスク因子から一次予防・二次予防に分けて対策を概説した。
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