今月の臨床 婦人科領域のホルモン治療―思春期から更年期まで
基本編 : マストな疾患を押さえる
卵巣過剰刺激症候群の予防と管理
江頭 活子
1
1浜の町病院産婦人科
キーワード:
卵巣過剰刺激症候群
,
OHSS
,
カベルゴリン
,
GnRHアンタゴニスト
,
レトロゾール
Keyword:
卵巣過剰刺激症候群
,
OHSS
,
カベルゴリン
,
GnRHアンタゴニスト
,
レトロゾール
pp.702-709
発行日 2024年8月10日
Published Date 2024/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409211311
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《OHSS対策》
●患者のOHSSリスクを評価し,リスクが高ければ卵巣刺激法の工夫や予防投薬などでOHSSを軽度に済ませ,重症OHSSを防ぐ計画をたてる.
●生じたOHSSに対しては,重症度を軽減させ期間を短縮する目的の治療や,対症療法を行いながら,軽快を待つ.
《OHSSの予防》
●OHSSハイリスクであればアンタゴニスト法やPPOS法を選択してGnRHアゴニストトリガーを用い,全胚凍結を行うのが安全である.
●カベルゴリンは予防薬として勧められる.GnRHアンタゴニスト,レトロゾールなども考慮される.
《OHSSの管理》
●重症OHSSでは入院管理とし,輸液を行って水分出納バランスを観察する.
●改善徴候がなければ,人工膠質液やドパミン投与,腹水穿刺などを速やかに計画する.
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