産婦人科医療--明日への展開 病態生理の新しい理解
Ⅰ.婦人科篇
卵巣過剰刺激症候群
西 望
1
,
鈴木 明
1
,
下地 祥隆
1
,
斎藤 幹
1
Nozomu Nishi
1
1東京医科歯科大学医学部産科婦人科学教室
pp.807-811
発行日 1983年11月10日
Published Date 1983/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206900
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卵巣の過剰刺激現象は,奇胎の際等に昔から観察されている。またMeigsらが卵巣せんい腫の患者に腹水胸水の出現することを報告し,以来いわゆるMeigs症候群として知られてきたが,FSH製剤が更年期後婦人尿から製精されるようになってからは,同様の症状がしばしば経験されるようになった。現在までに卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の発生予防およびその加療は研究されてきたが,結論として,重症なOHSSは回避できるようになった。しかしそれに伴う多胎は回避でき難いというのが現状である。
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