今月の臨床 体外受精マニュアル—新しく始める人へのアドバイス
体外受精の合併症とその対策
5.卵巣過剰刺激症候群の治療
見尾 保幸
1
1ミオ・ファティリティクリニック
pp.1107-1112
発行日 1995年8月10日
Published Date 1995/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902233
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●はじめに
卵巣過剰刺激症候群(ovarian hyperstimula—tion syndrome,OHSS)は排卵誘発時に高頻度に発症する主要な副作用の一つであり.代表的医原性疾患である.とくに,近年の体外受精・胚移植(in vitro fertilization and embryo transfer,IVF—ET)を中心としたassisted reproductive tech—nology(ART)の普及により,その頻度は増加し臨床上遭遇する機会の多い重要な疾患である.換言すると.OHSSに対する対応を熟知せずしてARTの実施はあり得ないと言っても過言ではない.このような見地から,本稿においてはOHSSの病態生理,診断および治療の概要を簡潔に述べてみたい.
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