Japanese
English
症例報告
尿道,腟への浸潤を認めた外陰悪性黒色腫の1例
A case of malignant melanoma of the vulva extended to the urethra and vagina
大西 正純
1
,
前田 文彦
1
,
高橋 和宏
1
,
赤坂 俊英
1
,
竹内 聡
2
,
小原 航
3
Masazumi ONISHI
1
,
Humihiko MAEDA
1
,
Kazuhiro TAKAHASHI
1
,
Toshihide AKASAKA
1
,
Satoshi TAKEUCHI
2
,
Wataru OBARA
3
1岩手医科大学皮膚科学講座
2岩手医科大学産婦人科学講座
3岩手医科大学泌尿器科学講座
1Department of Deromatology, Iwate Medical University, Morioka, Japan
2Department of Obstetrics and Gynecology, Iwate Medical University, Morioka, Japan
3Department of Ulology, Iwate Medical University, Morioka, Japan
キーワード:
悪性黒色腫
,
尿道
,
腟
,
外陰
Keyword:
悪性黒色腫
,
尿道
,
腟
,
外陰
pp.574-578
発行日 2015年7月1日
Published Date 2015/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204502
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要約 63歳,女性.2013年1月より性器出血を自覚し,近医を受診し,外尿道口の紅色腫瘤と腟,小陰唇の黒色斑を指摘された.組織診で悪性黒色腫と診断され,腫瘍は尿道へ浸潤していた.粘膜側,皮膚側とも黒色斑より2cm離し腫瘍を摘出,膀胱瘻を造設し,両側浅鼠径リンパ節郭清を行った.pT4bN2bM0 stage Ⅲcと診断,DAC-Feron療法を行ったが術後4か月後に骨盤内リンパ節,仙腸骨関節転移,腟壁再発が出現した.腟腫瘍から多量の出血を認め,動脈塞栓術を2回施行した.骨盤リンパ節が巨大な腫瘤を形成,子宮穿孔からの腹膜炎で術後6か月に死亡した.当科では現在までに自験例を含め4例の女性外陰悪性黒色腫を経験しているが,4例中3例でtumor thicknessが3mmを超え,2例に初診時,1例で腫瘍全摘出術後に鼠径リンパ節転移を認めた.女性外陰悪性黒色腫は進行した状態で発見されることが多く,予後不良であると考えた.
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