原著
当院における卵巣上皮性境界悪性腫瘍の後方視的検討
小山 瑠梨子
1
,
川田 悦子
1
,
林 信孝
1
,
田邉 更衣子
1
,
大竹 紀子
1
,
青木 卓哉
1
,
山下 大祐
2
,
吉岡 信也
1
R. Oyama
1
,
E. Kawata
1
,
N. Hayashi
1
,
S. Tanabe
1
,
N. Otake
1
,
T. Aoki
1
,
D. Yamashita
2
,
S. Yoshioka
1
1神戸市立医療センター中央市民病院産婦人科
2同病院病理診断科
pp.663-671
発行日 2021年6月1日
Published Date 2021/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001755
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卵巣上皮性境界悪性腫瘍の予後は比較的良好で,再発した場合も腫瘍の摘出を行うことで良好な予後が得られると報告されている。当院での治療成績と今後の課題を明らかにするため,2009〜2018年の10年間に当院で初回手術を施行し卵巣上皮性境界悪性腫瘍と診断された70例を後方視的に検討した。年齢の中央値は51.5歳,組織型は粘液性が74.3%を占め,進行期は全例Ⅰ期であった。術後追跡期間の中央値は50カ月で,再発は4例に認められ1例は妊孕性温存術後に浸潤癌として再発した。腫瘍核出術施行例とⅠC期では再発リスクが高く慎重なフォローアップが望まれる。
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