特集 日本の周産期メンタルヘルス事情update
12.周産期メンタルヘルスケアの行政・社会的サポート体制
藤林 武史
1
T. Fujibayashi
1
1西日本こども研修センターあかし
pp.653-659
発行日 2021年6月1日
Published Date 2021/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001754
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
周産期メンタルヘルス不調の妊産婦のなかには,未成年,単身世帯,親族からの孤立など多様で複雑な問題を抱えている場合も多く,ニーズに応じた複数の行政サービスの提供が必要である。行政機関からの支援として,① 在宅支援サービスとしては,養育支援家庭訪問事業,ホームヘルプサービス,産後ケア事業,② 母子一緒の宿泊型サービスとしては,産後ケア事業(短期入所型)や産前・産後母子支援事業,③ 母子分離のサービスとしては,ショートステイや児童相談所の一時保護などがある。多様なサービスを適切に提供するためには,リスク因子だけでなく,強み=ストレングスも含めた,トータルなアセスメントを行うこと,そして,関係者が情報とアセスメントを共有することが重要である。
Copyright © 2021, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.